『荒木飛呂彦の漫画術』(荒木飛呂彦/集英社新書)を読んだ。

|僕とジョジョの出会い

何歳の頃だったか。僕が「コロコロコミック」から「ジャンプ」へと、そう、幼年期から少年期へとステップを変える時期。その時期にジョジョと出会ったんだ。初めてジョジョと出会ったその時、ジャンプ誌面では、“亀”が大汗垂らしながらめちゃくちゃ焦って叫んでいたのを覚えている。これは後にポルナレフの魂が亀に入り、ポルナレフの人格が叫んでいたということ(何を言ってるのかわからねーかも知れねーがありのまま起こったことを言うゼ…)を理解するのだが、このあたりのパートは7部のファニーバレンタイン戦と比肩するほど難解な構造になっており、「コロコロコミック」からいきなりこのジョジョ5部の最終バトルに移るのはかなり厳しいものがあった。その難解さ、誌面のパワーは少年なりたての時分には刺激が強く、当初はあまりマジに読んでいなかったのが事実である。調べてみると、第5部「黄金の風」は、1995年から1999年にジャンプで連載。ぼくは1990年生まれだから、すなわち5歳から9歳の時期に亀が大騒ぎしているシーンのジョジョと出会っていたことになる。

|二人の兄の影響

兄が二人いる。長男は放送作家でテレビ番組の制作に関わっている。次男は水族館で働いている。三男であるぼくはアウトドアメーカー勤務からの退職→ロングトレイルに出発する。いい感じだと思う。ペッシがプロシュートの影響を大きく受けたように、自分自身も兄の影響を多分に受けている。そんなことを大人になってから特に感じる。兄が二人いる分、三男の自分の世界に飛び込んでくる文化や刺激は何倍もあり、ありがたかった。今でも友人と言えば年上の人間ばかりで、常に自分の年齢+アルファの刺激を求める癖があるのは幼少期からの自分のナラワシかと思われる。少年期から青年期にかけて兄達が持ち帰ってくる様々な刺激の影響は小さくなく、その代表がジョジョである。特に次男は漫画に詳しく「ジョジョはまじで面白いから読んだ方がいい」とおすすめしてもらい、ガッツリはまることになる。中学生になってからは至るところの隙間を空気供給管に見立て自分の体をネジリコもうとして擦り傷が絶えないという少しいびつな少年期を送った。ジョナサンとディオにとっての青春は自分にとっての青春でもあったのだ。

|絶景とジョジョ立ち 

作務衣とGジャンという奇妙なファッションセンスを存分に発揮し北岳山頂でジョジョ立ちをするなど奇特な趣味を見いだし、ジョジョ立ちをするため(目的)にいい景色を見に行く(手段)ようになった。気づけば国内のいろんなところに遊びにいくことになった。

|すべてがジョジョ思考に

ミスタだったら、ポルナレフだったら、そんな風に考える癖がついた。

|これほどの影響を与えた荒木作品の裏舞台

そんな緻密な作り込みを暴露する本書はジョジョファンのみならず多くのクリエイターにとって必読の書といえるかと思う。おすすめです。レビューが超短い変則記事でした。

おしまい。

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たかくら3

たかくら三兄弟の三男坊。